電熱線(電気抵抗の大きさを簡単にくらべる方法)
電熱線 |
A |
B |
C |
D |
長さ(cm) |
20 |
20 |
10 |
40 |
断面積(mm3) |
1 |
2 |
1 |
0.5 |
【解説】まず、電気抵抗の意味について考えてみましょう。「抵抗」という言葉は「逆らう」といった意味がありますね。ドラマなどで警察が犯人に「無駄な抵抗はやめろ〜!」と言っているのは、要するに「コラ!逆らうんじゃねぇ!」と言っているんですね。
つまり電気抵抗も、電気の流れを邪魔しようとする性質、電気の流れにくさのことです。図のように、細くて長い電熱線ほど電気抵抗は大きく(電流が流れにくい)太くて短い電熱線ほど電気抵抗は小さく(電流が流れやすい)なります。
たとえば電熱線AとCをくらべると、断面積は等しくAはCの2倍の長さです。
長さが長いほど電流が流れにくい(電気抵抗が大きい)、つまり電気抵抗は電熱線の長さに比例します。
電熱線Aの電気抵抗は電熱線Cの2倍になります。
次に電熱線AとBをくらべると、長さは等しくBはAの2倍の断面積です。
断面積が大きい(つまり太い)ほど電流が流れやすい(電気抵抗が小さい)、つまり電気抵抗は電熱線の長さに反比例します。
電熱線Bの電気抵抗は電熱線Aの0.5倍になります。
このように、電気抵抗は長さに比例(長さが2倍なら電気抵抗が2倍)、断面積に反比例(断面積が2倍なら電気抵抗は半分)します。
A〜Dの4つの電熱線をくらべると
A・・・20 ÷ 1 = 20
B・・・20 ÷ 2 = 10
C・・・10 ÷ 1 = 10
D・・・40 ÷ 0.5 = 80
となり、くらべやすいですね。
1. 電気抵抗の大きさが等しい電熱線は BとC
2. 電気抵抗が最も大きいのはDはで80、もっとも小さいのはBかCで10 ですから 80 ÷ 10 = 8倍 が答えです。
電熱線の直列つなぎ、へい列つなぎと発熱量の関係についての問題は、こちらのページをどうぞ。